博士の異常な習慣 または私は如何にして夜更かしするのを止めて早朝を愛するようになったか

私事ながら、いま超いそがしい。この一週間がヤマ。

今日も時々場所を変えて頭をリセットしながら、読み考え書きを繰り返してたのですが
もう頭もストライキを起こしておりますので、今日は店じまい。
うーん、間に合うんかいな…


まぁ、今日はおしまい、と決めたので、切り替えまして。
生活リズムの話でも書いてみましょうか。

夜更かしだった私

この3ヶ月ほど、私は平日5時起き、土日は7時起き、という生活です。
就寝時間は決めてません。遅かろうが早かろうが、この時間に起きます。
まぁ、最低3時間寝れば気合いで起きれますし、一日くらいなら3時間睡眠くらいでも何とでもなります*1

しかし、この早起き。
かつての私を知る人であれば、何が起こったのかと驚くでしょう。
なんせ私、学部生の頃は30時就寝、12時起床が普通でしたから。

まぁ、夜更かしだった理由なんて大したもんじゃなくて
何かやってるとなんとなく夜が更けてる、とか
なんか夜中の静かな時のほうが捗る気がするとか
そんな他愛もない理由だったのですね。

で、夜が遅いと朝も遅い、ってか昼まで寝てる。
下宿してた時とか、わざわざ遮光カーテン使ってましたからね(見た目は普通のカーテンなんだけど)。
余談ながら、昔、ウチの下宿に泊まりに来た友人と飲み明かして昼前に起きた時に、
「お前んちは、ホントに日当たりが悪いなぁ」って言われたことがあるのですが
実際は窓が南向きでしかも南隣が空き地だったので、超日当たり良かったんですけどね。
そんくらい、遮光カーテンの威力はスゴイってことですね。
で、そんなアイテムを導入するくらい夜型だったわけです。

大学院生時代は、ちょくちょく、異様に早起きになる時期がありましたが。
あれは、どちらかと言うと病的な部類だった気がします。

鬱病ってありますよね。
人によって様々な症状の出方があるのですが、よくある症状に早朝覚醒ってのがあります。
まだ3時間くらいしか寝てないのに、夜中にパッチリ目が覚めてしまう。
明らかに寝足りない感じがするのに、もうまんじりともしない。
こういう症状です。
書くと長くなるし、陰鬱になるので書きませんが*2
今にして思えば、ありゃ軽い鬱病*3だったな、って時期が私にもありまして。
その辺の経験から、意図してないのに早起きしちゃう時は、ストレスかかりすぎかもな、と気をつけるようにしてます。

なぜ早朝を愛するようになったか

これまで、基本的には自分一人でのほほ〜んとやってきたのですが
ラボにも学生が来るようになると、マシントラブルやらなんやらで、駆り出されるわけですね。
個人的には、この手のトラブルシューティングはむしろ好きなので良いのですが
*4
一瞥しただけ分かるようなポカならさておき、大抵の場合、時間と気力と労力を使うことになる。
すると、終わった後には、けっこう疲弊した自分が居るわけです。
そこから、一念発起、捲土重来(ちょっとちがう)、自分の仕事をやろうにも、頭が働かなかったりする。
これは、良くない。


一方で、最近はやらないのですが、かつて、好きな休日の過ごし方に
昼寝をしながら論文を読む、というのがありました。
なんか、面白そうな論文を一本、印刷して持ち帰り、横になりながら読む。
で、眠くなったら素直に寝る。目が覚めたら、また続きを読む。
で、眠くなったら素直に寝る。目が覚めたら、また続きを読む。
で、眠くなったら素直に寝る。目が覚めたら、また続きを読む。
………
これの面白いところは、あかん、もー無理、眠くて全然入ってこーへん、ってなって寝て
ほんの10分とか15分とか寝て起きて、もっかい読むと、スルっと入ってくる。

こういった経験とかから、自分なりに帰納しますと(個人差があるとは思うのですが)
インプットにしろ、アウトプットにしろ、寝て覚めた直後が一番効率がいい。
もうちっと、アメリカかぶれwな言い方をすると、寝起きが一番プロダクティブ*5

今は亡きジョブスは言ったね。「他人の人生を生きるな」って。
じゃあ、この「一番プロダクティブな時間」は、自分の為に使わないとダメでしょ。
そのためには、学生がやってくる前の時間に、この「ゴールデンタイム」を持ってこないといけない。
(理論的には、後に、という可能性もあるが、ちょっと現実的ではない)


というわけで、よし、早起きをしよう、と決意したわけです。

如何にして早起きするようになったか

正直な所、夜型人間がいきなり、朝5時に起きよう、とか無理な話です。なので、過渡期、っつーもんがあります*6

まぁ、これも考え方次第なんですが、「早寝早起き」じゃなくて、「早起き早寝」だと思うのです。
要は、眠くないのに寝るのと、眠いけど起きるのと、どっちが簡単か、という話。
のび太くんみたく、いつでもどこでも寝れますよ、という人はさておき
それ以外の人は、眠くても気合いで起きる方が簡単ではないでしょうか(もちろん程度問題だけれど)

というわけで、私の場合、寝る時間は設定しません。起きる時間は、最初は普段起きてる時間より15分早い時間。
翌日は30分、其の次は45分、って感じで、毎日、チョットずつ早くする。
寝る時間は決めてないけど、寝る時間が短いと早く眠くなるので、自ずと早くなる。

やり始めた当初は、昼過ぎには眠くて仕方なかったりしたけど
習慣というのはすごいもので、2週間もしないうちに慣れた。

一説によると、人間、100日続ければ習慣になって、苦なく続けられるそうだが
確かにそうかもしれない。


というわけで、私は、寝起きの一番スッキリした時間を、
自分の一番使いたい事に使うために、誰もいない時間にラボに行くべく、早起きをしてるわけです。
今や、それは習慣と化し、さしたる努力をする必要もなく、ただ携帯の目覚ましが遠慮がちに鳴るだけで十分なのです。

一旦慣れてみれば、なかなか快適な早起きの世界。
みんなが当たり前にやるようになると、意味が薄れてしまうので、あんまりオススメしたくはないんだけれど
でも、慣れてしまえば中々快適なので、やっぱりオススメです。

*1:かつて二十歳そこそこで、編集してた時はピーク時は週20時間睡眠とかでやってましたが、今では流石に無理…

*2:話すのは吝かではないので、聞きたいという物好きな方は直接聞いてください

*3:目が覚めてから数時間、布団から出る気力すらなく、二度寝するでもなく、ただ天井を見つめてる、というのが軽いかどうかは、自分では判断付きかねますが

*4:ある意味、こういうトラブルシューティングは実験屋の腕の見せ所でもあると思う

*5:アメリカ人はproductiveって言葉、大好きだと思う。自分の一日を振り返るのにも使うし、他人を評するときにもしばしば現れる

*6:この辺の、自分の意志で早起きしてるんやで、っつーのが、勝手に早朝に目が覚めちゃう、というのと違うところです