being a ガイジン

今更ながら、いま住んでる街、日本人が少ない。

なんでも、アジア人は人口比1%以下で、しかも最多は中国人、次いで韓国人、だそうで。
ソースは知らないけれど、本当だとするなら、多く見積もっても日本人は人口比0.33%。中国人の多さを考えると、もっと少ないはず。

そんな所なせいか、こっちで出会う日本人は、色んな意味で、日本からはみ出した人が多い、気がする。
日本で学位とってアメリカでポスドク、なんてのは、平均的日本人からは外れてますが、こっちで出会う日本人から見ると普通すぎるくらい。


そして、こっちで会う日本人、みんな逞しい。
ばりばり適応して、アメリカ人ともガッツリやりあってる様に見える。
私は引きこもり気味なので、そんな逞しさはサッパリ持ち合わせていませんが…
かわりに、「英語とかデキんし、しゃーない」という諦観で乗り切ってるような。よくないね。


まぁ私の話はさておき、そんな「オレにゃ日本は狭すぎるゼ!」みたいな人たちも、
話してみると「今じゃないけど、ゆくゆくは日本に帰りたい」という人が多い。
(他の国から来た人だと、絶対に帰りたくない、とかって人も結構いる)
やっぱり、外に出て気付く日本の良さ、ってのがあるんしょうね。
私も、アメリカに来て改めて、自分が日本が好きだって気づきましたしね。

というわけで、私も、いつかは帰りたい派、です。
いつか、というか、いいポジションさえあればすぐでもいいんですけどね。
そもそも私の場合、アメリカに憧れがあって来たわけでもなく、マシな所を選んだって感じですし。
このへんの話は、機会があればまた。


まぁ、今の仕事を続ける限り、競争に晒されるのはしゃーないのですが。
なんだか、最近、ちょっと疲れてきたのも正直な感想で。
だいたい、一年先にまだ仕事があるかすら分からんわけです(割と切実に)。
ポスドクの雇用形態ってなじみがないでしょうが、イメージとしては派遣に近いものがあります。
雇用資金がなくなれば、仕事はなくなりますわな、当然ながら。

しかも、アメリカにいると、仕事が無い→ビザが維持できない→アメリカに合法的に滞在できない、となるわけで。
いくら日本も最近は終身雇用制が崩れ、人材流動化だといっても、
アメリカで外国人労働者やってるよりは遥かに安定してる。
日本にいればバイトだってパートだってできる。


まー、やりたいことやるかー、と日本で会社員やる機会を蹴ったのも
まー、なんとかなるやろー、とアメリカに出てきたのも
全ては自己責任なわけですし。
海外経験は少なからず自分の価値観を変えたと思うので
アメリカに来た事に悔いはないけれど。
今になって思うと、日本の会社員の安定っぷりはハンパないです。
そりゃ例外的なケースはあるけれど、3年後5年後の収入がある程度は予測できるなんて、すげーわ。


何が起こるか分からない方がいい、なんてセリフを言う人がいますが、そういう人は、自分の将来の予測を無意識のうちに確信してるんだろうな。
そもそも、人は先を知りたがるもんだ。天気予報、株価予想、放射線の健康への影響などなど…

そして先の見えない漫然とした不安は、じんわりと、でもいつまでも続くストレス。
とはいっても、日々の生活は面白いし、幸せなんだとは思いますけど。

吾唯足知。これが難しい。