度量衡に関するメモ

アメリカってのはImperial units、いわゆるヤードポンド法がメジャーで、
メートル法は、サイエンスとかの分野では使うけどね、くらいっぽい。
Imperialって大英帝国のことだろーと思うのだが、たしかそのエゲレスでも20世紀末にはメートル法に移行してたはずだが…。
アメリカ人がイギリスに行ってメートル法に文句言ってたりするのを見ると、微妙な感じ。

カナダもだいぶ前にメートル法に移行したので、今ではヤードポンド法を使ってるのはアメリカくらいなもんな上に
定義として、メートル法を自然単位系から定めて、ヤードポンド法はメートル法から定義する、という感じになってるので*1
なんでヤードポンドにそんなに拘るかねぇ、と思ってしまうのだが、生まれた時からポンドヤードに囲まれてたら、しゃーないのかな。


まぁ、歴史的経緯がどうあれ、現状として色々と見知らぬ単位に出くわす。
ある程度慣れてくると、だいたい、こんなもんかな、って感覚も出てくるけど、やっぱりピンとこない。
じゃあ、見知った単位と換算しよう、というのはとても自然な発想なんだけれど
例えば華氏を摂氏に換算するのに、いちいち「華氏から32引いて5掛けて9で割ると摂氏」とかやってらんない。
それに、0.1度単位で必要なこともあんまりない。

ちゅーわけで、ササッと計算できて、大体良い感じの近似になってる式が欲しいわけ。
あと、近似ってのは、どのくらいの範囲で使えるか、ってのを把握するのも大事。
ということで、ざっくりとグラフにまとめてみた。

その前に、1.1倍、0.9倍

たまに、1.1倍を計算するのにとっても苦労する人とかいるのですが、1.1倍って実際はほぼ足し算だけ。
元の値を一桁落として足せばいいわけです。
たとえば、1280円の1.1倍(つまりは1割増)ってのは、1280 + 128 = 1408 って具合。
さらに、そこまで細かい値はいらねーよ、って場合は、128だったらだいたい130だなー、ってことで
1280 + 130 = 1410 くらいだな、って見積もれるわけ。

同様に、0.9倍は引き算だけで計算できて、一桁落とした値を引けばいい。
1280円の例だと、1280 - 128 = 1152 だし、もっと大雑把でいいなら
1280 - 130 = 1150 って感じ。

1.1倍と0.9倍は頻繁にでてくるので、まぁマスターしといてちょ。


ちなみに、消費税5%は1/20なので、一桁落としてから2で割ればよくて
1280の場合、128のさらに半分で64円が消費税。
まぁ、最近は内税表記なので、消費税を計算する必要もあんまないけどね…

温度


気温の話の時は、C=(F-30)/2、オーブンの温度のときは、C×2-10 あたりが簡単でいいんじゃ無いでしょうか。

長さ


1インチ=2.54センチ、ってのは、なんでかよく出くわすのだけれどこれは大雑把に2.5でよろしい。
2.5 = 10÷4なので一桁増やして、半分の半分、ってとこね。逆向けは、倍の倍を一桁落とせばおしまい。
ちなみにインチは足の親指の幅が元らしいが、俺の場合、手の親指の先から第一関節までの長さくらい。


フィートはだいたい30cmくらい。feetって言うくらいなので、足の大きさがもともと。
だいたい、靴の先っぽから踵までが、男だと1フィートくらい。


プロ野球で、100マイル/時でてると、超豪速球で、これがだいたい160km/hくらい。
1.6倍ってのはなかなかトリッキーだけど、1.6*5=8あたりを上手く使ってやれば、ちょっと簡単になるかも。

重さ


だいたい2ポンドが0.9kgというややこしさ。


オンス、ここではいわゆる重量オンス。体積にも液量オンスってのがあってややこしい。
4倍して7倍っていう微妙な換算が近いのだけれど、もう大雑把に30倍でいい気がする。

体積


液量オンスは、ペットボトルがだいたい12オンス入りで、日本のよりちょっと多くて355ml、だいたい360mlくらい。
なので、1オンス=30mlでだいたいオッケー。



牛乳パックが日本だと1リットルだけど、こっちだと1/4ガロン。
もっとも、牛乳は1ガロンパックが多いけど…

面積


フィートでわけわかんないのに平方フィートとかカオスですが。
だいたい、平方メートルで分かりやすくなってるのかどうかも謎…
だいたい一桁落とせば平方メートルっぽいです。


面積で日本人にしっくり来るのは、やっぱり畳。
畳にもいろんな流派がありますが、ここでは三尺六尺でが一畳で。
まぁ、気にするのはホテルの部屋とか探す時くらい?

その他

一個一個の単位でも訳わからんのに、組立単位だと、いちいち計算とか無理無理無理。


こっちだと、なぜか天気予報の風速まで時速**マイル、って言ってる。
日本の秒速がおかしいのか、アメリカの時速がおかしいのかはよーわからんけど
だいたい半分にすれば見慣れた値になるみたい。結構誤差あるけど。


燃費なんて車買う時くらいしか気にしないかもしれないけど
ガロンとマイルで割り算とかカオスすぎるので、一応、オマケ。
あんまり簡単な近似式にたどり着いてないけれど…


グラフは適当にRでスクリプト書いたらチョチョイと出来上がるんで良いんだけど
それをちゃんと貼るほうが面倒だったナァ…
とかぼやきつつ、大した結論もなく終わる。

*1:1秒は「セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移により放射される電磁波の周期の9192631770倍に等しい時間」と定められ、1メートルは「真空中で1秒の299792458分の1の時間に光が進む行程の長さ」と定められ、1ヤードは「(正確に)0.9144メートル」と定められてる、といった具合